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竹林の“奥の間”の夫婦岩 ~ 国産みの島、淡路⑪ ~

2008,,24
国生み伝説のみち
               淡路一宮 国生み伝説のみちより転載。


 もうひとつ淡路の磐座を紹介する。前回の岩上神社の山から下りてまもなくのところ、夫婦岩と名付けられた磐座がある。
 「淡路一宮 国生み伝説のみち」などと名付けて、伊弉諾神宮から海辺へと出るハイキングコースを紹介するサイトがあるが、実はこの道、車でも非常にわかりづらい。その上、すでに三月でも島の直射日光は相当にきつく、とてもじゃないがよそ者が行楽気分で歩けるようなルートではなかった。(自転車なら何とかなるかもしれないが、縮尺の大きな正確な地図を持って、涼しい季節に行くことをお薦めする)

 3月24日
 田園風景の中、まばらに点在する郊外の住宅風景が混じって、交差する道のところどころにそっけない案内の表示はあるのだが、それでもわけがわからず同じところをグルグルと回ってしまった。結局どこをどう向かって行ったのか、位置感覚がさっぱりつかめない。(言っておくけど、舟木石神などよりもよほど見つけづらい)

 目的の夫婦岩は、脇道からやはり小高い丘陵地へと上り、さらに見過ごしてしまいそうな横道の、狭い林道の奥にある。しかもこの入り口が鬱蒼とした竹林になっているのが、竹取物語みたいでミステリー。
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 写真の私は微笑んでいるように見えるが(私の背後が狭い入り口)、妻などは例によって[m:246]ビビりまくり。やんちゃ犬ラルフはというと、私と共に居る限りはノーテンキ。

 外はカンカン照りなのに中は薄暗い林道をしばらく行くと、ひときわ太い樹木の向こう、小さな祠が見えてくる。そのすぐ下の斜面に夫婦岩はあった。もっとたくさんの磐座群を期待していたので、やや拍子抜けだが、これはこれで秘境である。
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 上下に重ね餅状になった二つの岩を、夫婦になぞらえたものらしい。ひとつの岩をカットした跡のようにも見えて、他所によく見られる並立する自然石を陰陽・夫婦と見立てるスタイルからすると、かなり異色かもしれない。
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 下の女石が上の男石を支えているのだと言うが、ほとんど組み敷かれているようにも見えて、今風の考えからすると、男尊女卑だと非難されはしないだろうか。娘の結婚式帰りで、その時は何も知らなかった我々は、上が新婦で下が新郎だ!などと勝手な冗談を言い合って喜んでいた。

 後でサイトを見ると、この姿は夫婦の媾合(まぐわい)を表しているんだとか。
⇒夫婦岩・夫婦滝(不動滝)・俵石 [壁紙写真集-無料写真素材]
 この岩の形からそういう色っぽい行為を想像できる人は、相当イマジネーションが豊かなのか、それともヘンテコか、どちらかだろう。(修行の足りない私には、全くの死角だった!) まあ、夫婦神の国生み神話の伝統故の、こじつけの気がしないでもない。多産・豊饒の神話とセクシーさが必ずしも結びつかないのが、我が国古代の伝統かもしれないし…。
 とは言え、このような見つけづらい奥まった場所にちんまりと納まっているのは、家で言えば奥の間の秘め事のような雰囲気がしないでもなく、媾合神話を取り込んだ当時の島の人たちの、奥ゆかしさを感じて微笑ましい気にもなる。

          (6)20013121_2279165130.jpg

 それにしても、淡路大震災でもベッドからずり落ちることなく、せっせと子づくりに励んでいたのだろうか。

 車まで戻って発進してすぐに、ハンドルを握る妻がブレーキを踏み、窓から身を乗り出した。どうやら進路に猫が居座ってしまったらしい。ここでは虐める人間が居ないのか、妙に堂々としている。
 そういえばここに来る途中でも、何匹もの同じ色の猫が道端でたむろしているのを見た。同じ先祖から分かれた兄弟だろうか。今まで見たこともない灰色と紫色を混ぜ合わせたような光沢の縞模様で、野良にしては毛艶がビロードのように波打ち輝いていた。民家もほとんどない地帯なのに、どうやって暮らしているのだろう。
 猫が霊場の守り主の象徴と関連しているという私の直感は、以前にも書いたが、この時はなぜか忘れていた。デジカメの残り枚数が減っていたからか、車から降りて猫さんの記念写真を撮るという発想も浮かばなかった。
 今からすると残念だが、それだけ霊場捜しの一日に疲れていて、早く帰途に着きたかったのだろう。


(つづく)

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1955年、東京生まれ。 母方先祖は諏訪大社の大祝だったとか。 ツイッタ-のユーザー名:@G_rhaps

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2008.10.23 『“その後”の黄泉比良坂の歌 ~ 私の「鬼束ちひろ」評 ~ 』http://seirios2772.blog115.fc2.com/blog-entry-13.html より。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ mixiから紀行文の部分を移籍したのが、このブログのスタート。 主に神社仏閣、霊場、スピリチュアル、歴史関係の随筆や論稿を、ここに整理していきます。紀行スタイルが多くなると思います。 執筆は後の時点での回想であり、実際に当地におもむいた日時よりは後になりますが、今後、現地探訪の日付けに統一していく予定です。

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