FC2ブログ

複数の「太陽の道」 伊弉諾神宮(後)

2008,,24
太陽の道

太陽の道2

      上:伊勢久留麻神社 (淡路市)より転載。
      下:『太陽の道Ⅱ(no,1)』より転載。


 (3月24日、伊弉諾神宮の続き)
 伊弉諾神宮の参道途中、向かって左脇あたりに目を引くモニュメントがある。日時計のようにも見えるが、「陽の道しるべ」とある。
日時計

陽の道しるべ

 伊弉諾神宮を中心として、春分と秋分の日の出・日の入りライン(真東⇔真西)、及び、夏至・冬至の日の出・日の入りライン(東北⇔西北、東南⇔西南)を結ぶと、そこに縁の深い重要な神社や遺跡が並んでいる、と説明している。
太陽の運行表
 
 こちらはもうちょっと詳しい説明の石碑。(写真を縦に置きなおすと、縮小されてしまって字が読みづらくなるので、横置きのまま失礼)
平成18~19年の日付けが刻まれているので、決して古いものではない。事前にホームページなどで調べた時もこの情報は得られなかったので、何を思い立ったか最近のアイデアということになる。
ひのわかみやと・・・
 そもそも日本全国、神社だらけなのだから、どこを中心に持ってこようがどこかしら当たってしまうだろう、というイジワルな見方もできないではない。
 が、特に縁の深い神社として、御子(娘)神とされる天照大神が祀られる伊勢の皇大神宮(内宮)と東西のラインで結ばれ、その中間点に飛鳥藤原京があったとするあたりは、なるほど意味深げなものがある。そもそも7~8世紀大和朝廷アレンジによる『記紀』の神々の世界観としては、女神アマテラスの先代太陽神がイザナギだったのであり、イザナギの引退後はアマテラスが日の出の方向(東)に位置する朝日の神格、イザナギは日没の方向(西)で入り日の神格。これを「太陽の道」として結びつけるのは、なかなか理にかなったことだろう。

 とは言え、実は淡路島ゆかりのこの発想には先駆けというものがあった。ひと昔前、別のラインが「太陽の道」という命名によって、マニアの間でちょっとした流行になったことがあるのだ。
 大和の三輪山麓にある箸墓を中心として東西に貫通する線上に、重要な古代遺跡が点々と並ぶという説がそれで、その西端に位置するのが、淡路の舟木石上聖石群、伊勢の森、伊勢久留麻神社などになる。(トップ写真参照。伊弉諾神宮はこのラインに入っていない)
 伊弉諾神宮の「陽の道しるべ」は、どうやらこれをパクってきた感がある。いや、これの発展形であろうと、謙虚に受け止めておきましょう。

 この説の発端は、写真家の小川光三氏に始まり、NHKディレクターの水谷慶一氏が受け継ぎ、郷土史家の濱岡きみ子氏の調査・報告(1984年)にまとめられ、その後、作家の荒俣宏氏などが中国の風水やイギリスのレイラインにからめて発展解釈してから、俄然ポピュラーになったようだ。

⇒『太陽の道』(サンロード) 
⇒『知られざる古代』の証言
⇒太陽の道
⇒太陽の道を検証する(1) - 日本の「レイライン」を真面目に研究するブログ

 私自身としては、女神アマテラス、卑弥呼、伊勢内宮(皇大神宮)、藤原京、などに連なる神界には、さほど親近感を感じない輩なので、後から取り沙汰されてきた「諏訪-鹿島レイライン」だとか、
⇒諏訪-鹿島レイラインの研究/百瀬直也
岡野玲子の漫画『陰陽師』による、若狭から天川・玉置・熊野の南北レイラインなどのほうがはるかに魂がふるえるのだが、
⇒スピリチュアル カウンセリングと神社・聖地の情報 岡野玲子氏の陰陽師
「太陽の道」のオールディーズ・ナンバーとも言うべき小川・水谷説も、いちおうさらっておくべきかもしれない。
小川光三『大和の原像 知られざる古代太陽の道』(大和書房1980年)
水谷慶一『謎の北緯34度32分をゆくー知られざる古代』(日本放送出版協会1989年。1980年2月11日にNHK特集として放映されたものの書籍化)
荒俣宏『風水先生レイラインを行く 神聖地相学世界編―荒俣宏コレクション2』(集英社文庫1997年)

 
 というわけで、5月に淡路を再訪した折、オリジナルの小川・水谷説「サンロード=太陽の道」の西端である、舟木石上や伊勢久留麻神社も訪ねてみたのだった。

(以下、次回へ…)

スポンサーサイト



comment

-
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2016.06.17 14:23
三斗Ra 隼人(管理人)
伊弉諾神宮の日時計はかなりアバウトなものではないかと、私も思ってました。

花磐神社はイザナミとカグツチの墓所と言われてますね。
神の「墓」という考え方が、その後の神道思想にそぐわないため、発祥にも謎の多い場所です。
淡路の伊弉諾神宮から見て日の出の方向に、その「墓」があるというのも、確かに興味深いです。
鬼城というのは、初めて知りました。
2010.09.25 02:06
伊勢の森
伊弉諾神宮の日時計並びにその方角に有る神社などで錯誤が有ります。(地図を見ていて発見)

冬至の日の出が「熊野」飛龍大滝。熊野那智大社とされていますが、方角の仰角が全く合いません。
よくよく調べてみると「熊野」は熊野ですがもっと興味深い場所を指し示します。
伊弉冉尊/伊耶那美命の御神陵と云われる熊野有馬野「花の磐」神社。や鬼城辺りとなるように存じます。

2010.09.23 09:10
モリ@久留麻
話は飛びますが、
日本三景の一つ。名勝、宮津の天橋立の成立神話伝説に、
「天橋立はイザナギの尊、イザナミの尊が高天原に通うために掛けた梯子が崩れ落ちて(倒れて)出来た。」
とされています。

その天橋立は元伊勢、丹後一宮。籠神社と奥宮(元宮)の真名井神社(=原初の多数の磐座が今尚祭祀。只ならぬ御神気に満ち満ちています)の正式な参道とされます。
(近畿カゴメ結界の極の一つ?「カ~ゴ~メ、カ~ゴ~メ♪」の、ご神紋は六亡星。最近は色々取り沙汰されるため隠して裏神紋化)

この「天橋立の延長線の方向」にはなんと。淡路島の伊弉諾神宮に行き当たります。
この線上には冗談のようにキレイに元伊勢内宮皇大神社。同じく元伊勢外宮が並びます

籠神社の真南。太陽の南中方向には太陽神がキレイに幾重にも坐しています。
神戸の生田神社(稚ヒルメ尊)。元来の鎮座地で神奈備の布引山(新神戸駅の北側の三角の砂山)。今はお留守番に熊内八幡宮が御鎮座。
その近接した真南に二ノ宮神社。祭神は天忍穂耳尊(天照大神の御長子神。皇祖神。)生田神社御創建以前よりコチラに御鎮座の神戸元来の産土神(だった)。主客逆転?
海をずーっと南下、関空を掠めて和歌山市の「日前神宮、国懸神宮」・・・

伊勢神宮は宮津(籠神社)の冬至の日出方向。
伊勢神宮の夏至の日の入りは元伊勢内宮~日室岳(大江山)

古謡に(昔の一種のコマーシャルソング)
「伊勢に参らば宮津を駈けよ。
伊勢の神風遥かに山川越えて、
宮津は伊勢のふるさとじゃもの。」

又、同シリーズでは、淡路編
「伊勢に参らば淡路(イザナギ)を駈けよ。
淡路駈けなば片参り。
淡路(イザナギ)は伊勢(天照大神)の親じゃもの。(娘じゃ。親父じゃ)」
同シリーズ。多賀大社編。
「伊勢に参らばお多賀(近江の多賀大社)に参れ。
お多賀参らねば片参り。
お多賀は伊勢の親じゃもの」

同シリーズ。多度大社編。
「伊勢に参らば、多度(多度大社)を参れ。
多度を参らねば片参り。
多度はお伊勢の子じゃ、孫じゃ」

同シリーズは他にも有るようです。
2010.08.28 20:34

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://seirios2772.blog115.fc2.com/tb.php/26-ca2489c0

メッセージボードα

- Information -

スタミナ不足で、ながらくこのブログを放置しておりました。ぼちぼち再開しようかと思いますが、操作のしかたがすぐ思い出せず、コメント認証待ちのかたなどおられましたら申しわけありません。


-- E N D --
.
.

メッセージボードβ

- Information -

拍手コメントというのがあるのを初めて知りました! また、時々、設定が狂うのか、拍手ボタンが非表示になるみたいです。 未だに設定に慣れなくて、すいません!

-- E N D --
.
.

プロフィール

1955年、東京生まれ。 母方先祖は諏訪大社の大祝だったとか。 ツイッタ-のユーザー名:@G_rhaps

五右衛紋☆Rhapsody

Author:五右衛紋☆Rhapsody
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

古典的グノーシスの言うように、この世界が悪の造物主の作品だとは、私は思わない。地球を創造したのは真の神だ。しかし、後から飛来した未熟で歪んだ神が、この地球を乗っ取って、創造主の仮面を被り牛耳っている。最後のドンデン返しの時まで、世の中の9分9厘は、偽せの神や間に合わせの神が支配する、偽せや間に合わせの仕組みなのだと、私は思っている。その騙しと罠の仕組みの中で修行するのが、我々の試練であり、宇宙浄化の雛形としての地球の役割りなのだ。
2008.10.23 『“その後”の黄泉比良坂の歌 ~ 私の「鬼束ちひろ」評 ~ 』http://seirios2772.blog115.fc2.com/blog-entry-13.html より。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ mixiから紀行文の部分を移籍したのが、このブログのスタート。 主に神社仏閣、霊場、スピリチュアル、歴史関係の随筆や論稿を、ここに整理していきます。紀行スタイルが多くなると思います。 執筆は後の時点での回想であり、実際に当地におもむいた日時よりは後になりますが、今後、現地探訪の日付けに統一していく予定です。

タイトルリスト#

検索フォーム

ブログ中のタイトルやキーワードから検索します。

カテゴリ

リンク

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード